08.12
Tue
オスマン帝国時代からの国民的手芸と言って過言ではなかったであろう、
トルコのイーネオヤ。
お嫁入りのために、家族のために、
長い時間と膨大な手間を費やして編まれてきたイーネオヤですが、
今回、いくつかの街を訪れて感じた印象を一言で言ってしまえば、
編む人が減り、かつ商用ベースでの生産が主流になっている、ということ。
旅先で、イーネオヤを編んでいる女性達から「あなたも売っているの?」とか、
私のオルネキやサンプルを見て「これは売り物?」 と、
何度となく尋ねられたことも、それを象徴しているなぁ、、と。。

地域ごとに趣が異なる美しい伝統的なイーネオヤでは、特に厳しい現状のようで、
古く美しいイーネオヤに魅せられたからこそ、イーネを編み続けていられる私にとって残念で仕方がないのですが。。。
編む人がいなくなってしまったというブルサ、
編めるのは高齢の数人になっているアイドゥン。
この他にも、ベルガマ(コザック)やキュタフィヤなどでも伝統モチーフの編み手はいなくなったと聞きました。
アイドゥンではイーネオヤを編める若い女性が何人もいたのに、、、。
伝統のものを、新しいものを編める人がいるうちに、何とかならないのか。
このまま絶えてしまうのは、本当に残念でもったいない…のです。

一方、
イズニックやナウルハンでは伝統を組みながらイーネオヤが編み継がれ、
オデミシュやその他のいくつかの地域でも、お土産物のスカーフやアクセサリーなどを主に製品として編まれているようです。
農作業を終えて、みんなで集まって、チャイを飲んだりしながら。。
昔も同じように編んでいたのでしょうね。

編まなくても既製品が簡単に手に入り、都市部ではスカーフをかぶる習慣もゆるくなっている今のトルコ。

それでも、需要に応じて形を変えてはいるものの、イーネオヤの技術が受け継がれているということは、 あるいは光明なのかもしれません。
商用や副業であったとしても、イーネオヤを編むことが好きでなければできないとも思うから。私やイーネオヤを編む皆さんがそうであるように。
今は新しいタイプのイーネオヤが主流であるとしても、
編み手がいて、技術が残っていれば、いつか伝統的なイーネオヤも復興するのではないかと。(口で言うほど容易いことではないと思いますが。。。)

ここ数年イーネオヤを編んできて、
ごく当たり前のことですが、
『テクニックは伝統の中に、デザインは文化や自然の中に』といつも思っています。

トルコの地で、その美しい伝統的なイーネオヤが永く受け継がれていくことを願ってやみません。


今、香川のオリーブも瑞々しい緑の実をつけています。
訪れたとき新緑の葉が美しかったトルコのオリーブも、たわわな実を結んでいるでしょうか。

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